インソールの話1

NPO法人オーソティックスソサエティー会員
日本靴医学会準会員・日本義肢装具学会会員 

「歩き方・足の動き」から障害や靴合わせへのアプローチ

その1
アーチの高さ・長さは「歩き方」を見て決めるもの!

インソールで「歩き方を改善」すると、「足や膝、腰の痛みなどの症状」
の改善だけでなく、「靴のフィット感」をも改善されることは知られていない!
・3つのアーチの形成はインソール製作の基本、だがそれで終わりではない!
 足趾を使いやすくする
 圧を分散して免荷する
 足部を安定させる
・3つのアーチ形状は「足の動き・歩き方」を変える。歩き方の観察が重要! 
 特に左右の内側・外側アーチの高さ、長さの変化によって「足の動き・蹴りの強さ」も大きく変化します。このことから、「歩き方(歩容)・足の動き」を把握することが最も重要となります。足型を基に製作している方々はこのことを理解されていないのではないかと思います。
実際に、1mmの小さな部品を貼り付けるだけで、歩き方は大きく変化しますから、足型を取るだけでアーチの長さ、高さを決めるのは無謀と言わざるを得ません。
インソールを入れることにより、かえって「足の動き・バランス」が崩れてしまい、足や膝,腰の痛みなどの症状が悪化する原因になる可能性もあります。実際に、医療機関や靴店で製作された足底板やインソールを、外した方が歩き方が良くなる症例を多く見てきました。インソールが原因で悪化していても、もともと「歩き方や効果の検証」はされていないので、製作者も消費者もそのことに気づくことなく、ほとんどの場合問題にはなりません。無知同士の上に成り立っているビジネスだと思わざるを得ません
 ・歩き方の変化を確認しながら母趾の活性、踵の安定、ウィンドラス効果などを目的にターゲットポイントを決めて、小さな部品を追加したり、削ったりして行くノウハウと技術は、長年の製作実績でしか裏打ちさない職人技です。

「歩き方・動き」を考えないインソールには大きなリスクが!

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